自由を謳歌する「ハンターワーカー」というコンセプト

ども。

 

皆さんは、出かける時にいつも何を持っていきます?

今やスマホで何でもできるのでカバンもいらない、という人もちらほらいるのでは無いでしょうか。

ミニマリストのライフスタイルも一般に知られてくる昨今では、物持ちさんがダサい、シェアこそ時代のトレンド、という風に言う人もちらほら見かけます。

そんな人たちの究極形態は「狩猟民(ハンター)」ということ生き方なんじゃ?というのが今日の論点です。ハンターは遊動します。どこにいても暮らしていけるからです。ノマド遊牧民)とは違います。その場その場で必要な分だけ得ていくシンプルな生き方です。

 まだ定住してるの?というキャッチフレーズと合わせて、「ノマドワーカー」ならぬ「ハンターワーカー」が生まれる予感がしています。

そもそも定住っていうライフスタイルは、巷でダサいと噂の「物持ちさん」に最適化された生活様式だからです。

 

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人の定住の歴史は当たり前ですが古くて、縄文時代みたいな学校で習うかなり序盤の時代にはイメージの通りの掘っ立てごやに住んでいました。ただ、それ以前には狩猟採集を生業として、採っては動き、採っては動き、を繰り返していた狩猟採集民族が世界中を動き回っていたこともご存知でしょう。

こういう風に書くと、昔の人はまるで狩猟採集を行うためだけに、遊動生活をしていたよう思えてきますが、ここは盲点で、そもそも人類はそういう生活をすることから沢山のメリットを受けていました。https://t.co/QHagq4RI2f

例えば、これからの時代により有効だと思われるような

社会的側面

 a キャンプ成員間の不和の解消

 b 他の集団との緊張から逃れるため

 

このようなコミュニティーの柔軟性を保つ機能も移動によって確保できます。逃げ隠れOKなので、自分を偽らないと溶け込めないようなコミュニティーからはガンガン距離を置けます。逆に、集まりたい人たちがすぐに集まれば何か面白い企画が出るかもしれません。それも自由に移動できるメリットですね。

 

ですから、むしろ定住の生活の選択の方が、止むに止まれぬ事情があってのことでした。

これが「物持ちさん」の起源である食料の「貯蔵」です。

大量の食料を貯蔵して叶えたかったのは安定的な供給を確保すること、そしてそれと引き換えに、人は遊動生活のメリットを諦めたのです。同時に、食料の貯蔵には様々な道具も必要なので生活の家財は必然的に増えました。これが今では当たり前の生活に繋がっています。

 先史:ナトゥーフ文化~「定住革命」 https://t.co/QHagq4RI2f

 

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ここまで書くと発生の背景も含めてハッキリとしますが、人は同じ場所に留まることに慣れているようでいて、やはり違う場所に移動する欲求を持っている言えるでしょう。

旅行は明らかにそうですし、オフィスで疲れたら一人でコーヒーを飲みながら一息つきたいと言う気持ちもつかの間の脱走欲求です。

本当にオフィスから逃亡して帰ってこなければそのコミュニティに支えてもらえないのが常識でしたが、「ノマド」という働き方の浸透によって少しずつカフェや自宅への「避難」が許されるようになってきました。

 

そしてこの先はどうでしょうか。少なくとも、ミニマリストノマドワーカーの流れは止まらないでしょうし、何らかの発展が待っているというのが僕の予想です。

何故なら長い定住の歴史の中でようやく、定住の起源たる食料や家財が、スマホを介して買ったり、シェアしたりできる時代になったからです。

また生業としても、クラウドソーシングサイトを介せば今いる場所に関係なく仕事のオファーに応えられる環境が整っていますから、もはや人は一箇所に留まる必要は無くなっています。

ともすれば、インターネットは沢山の「獲物」(仕事)がうごめいている草原のようなものだと考えられるのです。どこにいてもその草原に出かけて行って獲物を仕留めてくればその日の暮らしに困ることはありません。

そんな自分の得意な「武器」できっちりと生活に足りるだけを持ち帰るハンターの性格は、ミニマリストから派生するのかもしれません。あとの時間は、好きな場所で自由に過ごすことができます。

人がそんな心の自由と豊かさを求めて、定住から元の暮らしに"戻って"も何ら不思議はないと思うのです。